左京先生の大学入試に向けて三者面談室

現役私立中高一貫校教員 大学入試に向けてアドバイスを広めたい

ネットでの誹謗中傷と教育

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木村花さんの急逝のニュースを知りました。

木村花さんという方を,このニュースで初めて知りましたし

死因については発表されていませんが

Twitter等のネットでの誹謗中傷を受けていたことが

報告されています

こころよりご冥福をお祈り申しあげます

 

中学生になると

個人のスマホを持つ生徒が増えてきて

生徒指導では「ネットでのいじめ」が

どの学校でも話題に上がります

私立の学校でも,公立の学校や他私学と連携して

情報交換を行い

事例の共有や対策,利用指導を行っています

 

それでも「炎上」といわれるような

ネット上での誹謗中傷がとびかうのは

『中学生だから使い方を教えないと・・・』

という年齢的なものでは無くて

ことばで上手く表現できない

うごめく何かがヒトにそうさせているように感じます

なぜなら,

このようなネット上での書き込みは

中学生がやっているわけでは無い

もっと上の世代も行っているからです

 

www.blogsakyou.com

 

今回の木村さんの件を含めて

それらのTwitterなどの投稿が

投稿者によって「削除」されているそうです

 

しまった

やばい

と投稿者は感じ,証拠隠滅を行ったわけです

 

こどもも大人も

しまったとおもった失敗に対して

証拠隠滅(うそでこまかす)を試みた過去はあると思います

私も先日

カーペットのこぼしたジュースを

跡が残らないように,必死に拭きました

そして,家族に何事も起きていないように見せ

自分自身もそのようなことがあったことを無しにしていく

 

でも

ものを壊してしまった場合は

謝ります

もちろん,ジュースをこぼしても

謝らないといけなかったのでしょうが

きっとこの

「謝らないといけない」というラインは

その人によって異なっているのでしょう

 

人が亡くなった

ということに対して

証拠隠滅を試みる・・・・

実際そのような投稿はもっとはやく削除されるべきなのですが

投稿者本人にとっては

多くの投稿の中の一部になってしまい

ジュースをこぼしたことと同程度におわってしまうとしたら

あまりにもその被害者が苦しすぎます

 

 

 

教育現場では,ICTの利用をずっと推進してきましたが

学力低下やネットいじめ,情報流出が懸念されるため

今までwebに否定的でした

しかし,コロナ休校によって

180度転回し,オンライン授業が一気にすすみました

小学生から高校生まで

一気に「ネットを見ることは大切なこと」という

雰囲気が広まりました

ここから,どのようなネットとのつながりからが始まるのでしょう

また,どのようにネット教育をしていけば良いのでしょう

 

ただ,私が期待しているデータがあります

2018のPISAの調査でOECD加盟国中で

日本は「学習にコンピュータを使う」という質問に関しては

(実際はもう少し細かい質問です)

最下位でしたが,

「ネット上でゲームやチャットをする」は

どちらも第1位でした

 

私はこの結果を

ゲームやチャット(SNSなど)以外の使いかたを

知らないからだと考えて,学校でのICT活用を教員に勧めてきました

検索機能でたどりつくページにしても

本当に多くの有用なページがあります

 

海外他国と同じように,学習利用のような

有効な利用を学校で伝えることが広まっていけば

ネット上での誹謗中傷にエネルギーと時間を費やすヒトは

減少するのでは無いかと期待します

ただ

もっと根本的なネットでの誹謗中傷を抑える

心の対策になってはいません

でも,なにかできることがあれば

そこから少しでも改善していき

このような悲しい状況を未来に残さないようにしていかねばと思います

 

 

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